働きつづけられる人と組織
職場に関わる人全てが、居心地が良い、やる気のあふれる職場を作るにはどうすれば良いのか?どこから一歩を踏み出せば良いのでしょう?今日はそんなお話しをします。
居心地良い職場づくりの1歩目は?
それは、気持ちの良い『挨拶』が飛び交う職場を目指すことです。朝、出社したら”おはようございます!” 仕事を終えて帰宅するときには”お疲れ様です。お先に失礼します。”をちゃんと言えることができれば、居心地の良い職場づくりの土台は完成です。
えっ!そんな事??って思われたそこのあなた!! 『挨拶』は奥が深く、”ちゃんと”実行するには技が必要なのです。弊所ではいくつかのチェックポイントを設けているので、それに従ってセルフチェックをしてみましょう
挨拶チェックポイント
- 自分から先に明るく、大きな声で挨拶ができている
- 誰に挨拶をしているか分かるように工夫している
- 声をかけられたら、手を止めて返事をしている
- 『ありがとう』をこまめに言うようにしている
- 『申し訳ない』『すみません』をこまめに言うようにしている
- 会社や職場で挨拶の仕方を教えている
- 挨拶ができないほど忙しいときはないと教えている
皆様自身、皆様が所属している職場ではいくつチェックがつくでしょうか?挨拶を”ちゃん”と実行するは、結構なハードルがあることがお分かりいただけたでしょうか?では、いくつかのポイントについて、もう少し詳しくお話ししてみましょう。
自分から先に明るく、大きな声で
自分から先に挨拶をしようと思えば、相手がどこにいるか、何をしているかを先に察知する必要があります。例えば、目の前のことに手一杯だったり、ゆとりがない場合はこれが最も難しく、特に新入社員や新入職員と呼ばれる方にとっては、しばらくの間、なかなか実践ができないのではないかと思います。
かと言って、挨拶しなくても良いとは教えることはできませんし、すぐに1人前の仕事ができるようになる訳でもありません。
では、どのように教えたら良いか?
『挨拶は仕事の上でも、あなたの人生においてもとても重要。だから、自分から先に明るく、大きな声で挨拶ができるようになってください。あなたの元気で明るい声が職場に響けば、それだけで職場の雰囲気がぐっと明るくなる。これはものすごく重要な役割です。その役割をあなたに任命します。』
というお話しをされることをお勧めをしています。すると、出来ない自分を否定しがちな新入社員も、”挨拶ならできそう”と多くは思ってもらえますし、役割があることに安心します。
また、役職者の方に、”挨拶”の重要性をお話しをすると、決まって、
『役職者から先に挨拶したら、部下が気を遣う』とか『役職者から先に挨拶をするなんておかしい』というお話しをされる方が数人いらっしゃるのですが、挨拶の”挨”には押す、”拶”のにも迫まるという意味があり、私なりの超訳は「双方の距離を近づける手段。心が閉じたままの人が近づいてい来たら怖いので、自分から心を開きましょう。」と説明して、部下はそもそも上司や役職者と近づき難いと感じているもの。だとしたら、役職者から先に挨拶をすることが大切ではないですか?と問いかけています。
誰に挨拶をしているか分かるように工夫する
ただ何となく、挨拶をするのは勿体ない。”あなたにしているんですよ”が分かれば、相手にとっての「存在承認」につながる訳です。ですから、挨拶するときは、「正対」(相手の真正面に入る)することを教えてます。それが難しいなら、”〇〇さん、おはようございます。”と名前を呼んで(これも、時と場合によっては個人情報だと大騒ぎになることがあるので注意は必要ですが)挨拶するようにと教えています。
すると、相手と自分との距離が一気に縮まり、お互いの話により耳を傾けたくなりますし、また、積極的に話を聴くことができれば、後のコミュニケーションがぐっとしやすくなり、仕事の話もうまく回るようになります。
声をかけられたら、手を止めて返事をする。
今の職場は、慢性的な人手不足の上、短期的な成果を求められがちですし、不祥事が発生しないようにとマイクロマネジメントでやたらと報告モノが多かったり…とにかく忙しい。本来、チームで協力して業務に取り組むべきところを、その手間をおしんで、ついつい個人プレーの分業をとりがち。そうなると、自分に必死で、誰かが挨拶をしたとしても、目も向けず、”無視”をする…なんてことはないでしょうか?そんな事が1度や2度と重なると、挨拶をしていた人も挨拶することを止めてしまい、職場はなんだかギスギス、ミーティングしたところで良いアイデアなんか出ず、対立を生むだけで終了…なんてことになりかねません。
声をかけられたら、まず、手を止めて、挨拶を返す。当たり前だけれど、きちっとこれが出来るだけで、間違いなく居心地良い職場の基礎はできます。
たかが挨拶、されど挨拶。ちゃんと自ら実践し、全員が挨拶ができる職場にしたいですね。