高年齢労働者処遇改善促進助成金
現在は、高年齢雇用継続給付が対象労働者に支給されていますが、令和7年度以降に段階的に減額され、将来的には廃止される予定です。これをふまえ、60代前半の従業員の処遇改善に取り組む企業にに対して助成される目的で新設されたものです。今、60代前半の従業員の方を雇用されている企業であれば、使える内容ですので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
高年齢労働者処遇改善促進助成金の概要
雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保を推進する観点から、60歳から64歳までの高年齢労働者の処遇の改善に向けて就業規則等の定めるところにより高年齢労働者に適用される賃金規定等の増額改定に取り組む事業主に対して助成されます。高年齢雇用継続給付にかわる賃金改定ができているかどうかが本助成金のポイントです。
対象となる取り組みとは?
簡単にお話しすると、
A.賃金改定前の賃金に基づいて支払われた「高年齢雇用継続給付」(6か月間の総額)
B.賃金改定後の賃金に基づいた「高年齢雇用継続給付」の総額を
以上を比較して、その額が95%以上減額していることが求められます。それに加えて、下記3点が確認できる必要があります。
1.就業規則等の定めるところにより、賃金規定等を増額改定し、増額改定後の賃金規定等を6か月以上運用している事業主であること。
2.増額改定前の賃金規定等を6か月以上運用していた事業主であること(新たに賃金規定等を整備する場合は、賃金規定等改定の措置に基づき増額された賃金が支払われた日の属する月前6か月間の算定対象労働者の賃金の支払状況が確認できる事業主であること。)。
3.支給申請日において増額改定後の賃金規定等を継続して運用している事業主であること。
受給できる額は?
増額改定した賃金などを適用した年度により以下の助成率で支給されます。
【令和3年度~令和4年度】AとBを引いた額に5分の4(中小企業)を乗じた額
【令和5年度~令和6年度】AとBを引いた額に3分の2(中小企業)を乗じた額
受給できる期間は最大2年間です。ここでご紹介している内容はあくまでも概要であり、他にも受給できるための要件はございますので、詳細については厚生労働省のHPで確認ください。