大人気!人の問題の扱い方講座お問合せ・お申込み
助成金

働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進)

管理人

年休5日の指定付与や時間外労働の上限規制(一部適用猶予の事業や適用除外の職種有)が法定され、1年以上が経過していますので各企業での取り組みはある程度進み、落ち着きを見せているかと思います。が………しかし!労働時間についてはもう1つ重要な法改正が控えていることを皆様はご存じでしょうか?

…。実は、2023年4月1日から60時間超の時間外労働に対する割増率が中小企業も大企業と同様の50%増しの対応が求められることととなります。上限規制の導入により100時間を超える残業はさせることはなくなっているとしても、60時間を超える時間外労働が定期的に発生する企業にとっては、もう一工夫する必要がありそうです。そんなときに使えるのがこの助成金。働き方改革推進支援助成金なのです。

働き方改革推進支援助成金の概要

この助成金は、「生産性の向上」や「労働時間の短縮」について、新しい機械設備や労働時間の管理システムや機器導入、就業規則の作成・変更、研修を実施して、職場の環境を整備する取り組みを行う中小企業を応援する助成金です。ではどんな取り組みが対象になるかというと…

対象となる取り組み

  1. 労務管理担当者に対する研修
  2. 労働者に対する研修、周知・啓発
  3. 外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など) によるコンサルティング
  4. 就業規則・労使協定等の作成・変更
  5. 人材確保に向けた取組
  6. 労務管理用ソフトウェアの導入・更新
  7. 労務管理用機器の導入・更新
  8. デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
  9. 労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新(小売業のPOS装置、自動車修理業の自動車リフト、運送業の洗車機など)

そして、以上の取り組みは、下記の成果目標1~3のうち1つ以上を達成することを目標に取り組むことなります。

成果目標

  1. 令和3年度又は令和4年度内において有効な36協定について、時間外・休日労働時間数を縮減し、月60時間以下、又は月60時間を超え月80時間以下に上限を設定し、所轄労働基準監督署長に届け出を行うこと。※現在原則内で36協定届を提出されているところはこの項目を成果目標にすることはできません。
  2. 全ての対象事業場において、特別休暇(病気休暇、教育訓練休暇、ボランティア休暇、新型コロナウイルス感染症対応のための休暇、不妊治療のための休暇)の規定をいずれか1つ以上を新たに導入すること
  3. 全ての対象事業場において、時間単位の年次有給休暇の規定を新たに導入すること
  4. 上記の成果目標に加えて、対象事業場で指定する労働者の時間当たりの賃金額の引上げを3%以上行うことを成果目標に加えることができます。

受給額は?

取組の実施に要した経費の一部を、成果目標の達成状況に応じて支給します。以下厚生労働省HPより抜粋

以下のいずれか低い方の額(合算されて支給はされません。)

(1)成果目標1から3の上限額および賃金加算額の合計額

(2)対象経費の合計額×補助率3/4(※)
(※)常時使用する労働者数が30名以下かつ、支給対象の取組で6から9を実施する場合で、その所要額が30万円を超える場合の補助率は4/5

厚生労働省HPより
  1. 【(1)の上限額】 

【(1)の上限額】
○成果目標1の上限額

事業実施後に設定する時間外労働時間数等事業実施前の設定時間数
現に有効な36協定において、時間外労働時間数等を月80時間を超えて設定している事業場現に有効な36協定において、時間外労働時間数等を月60時間を超えて設定している事業場
時間外労働時間数等を月60時間以下に設定100万円50万円
時間外労働時間数等を月60時間を超え、月80時間以下に設定50万円

○成果目標2達成時の上限額:50万円

○成果目標3達成時の上限額:50万円

【(1)の賃金加算額】  

引き上げ人数1~3人4~6人7~10人11人~30人
3%以上引き上げ15万円30万円50万円1人当たり5万円
(上限150万円)
5%以上引き上げ24万円48万円80万円1人当たり8万円
(上限240万円)

アナログな作業や業務を機械化、デジタル化することで労働時間を削減しようと検討中の企業にとっては非常に有効な助成金です。ただし、予算が枯渇すれば締め切り(現在のところ11月30日)予定日より前に突然、申請終了となる可能性もありますのでご注意ください。こちらの助成金も当事務所ではご相談承っておりますので、お気軽にご連絡ください。

ABOUT ME
森川 友惠
森川 友惠
代表/特定社会保険労務士
大阪教育大学教育学部卒。 卒業後、大手スポーツクラブで勤務。退職後2015年に京都で社労士事務所開業。 現在は、スポーツクラブに関係が深い顧問先様に”お客様”も”従業員”も定着する店舗づくりをサポートしています。 趣味:読書(辻村深月・瀬尾まいこ・町田そのこ)と観劇(ミュージカル中心。文楽、歌舞伎から現代劇まで幅広く)とお笑い(中川家)ライブへ足を運ぶこと。好きな言葉は「能力を未来進行形でととらえる」と「常に明るく」
記事URLをコピーしました