高年齢労働者処遇改善促進助成金
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社会保険労務士森川事務所
こんにちは。特定社会保険労務士の森川友惠です。
つい先日、厚生労働省から今年度の助成金のパンフレットが発出されました。
年度ごとに変更点があるものですが、今年度、キャリアアップ助成金の正社員化コースは大きく変更点が3つありますので、ご注意ください。
❑変更点1
昨年度までは有期契約社員⇒無期契約社員への転換は廃止になりました。ですので、今年度からは、以下の2パターンになります。
区分 | 中小企業 | 大企業 |
有期契約社員⇒正社員 | 57万円 | 42.75万円 |
無期契約社員⇒正社員 | 28.5万円 | 21.375万円 |
❑変更点2
転換対象となる正社員について条件が厳しくなります。
現行 | 同一の事業所内の正社員に適用される就業規則が適用 されている社員 |
改正後 | 上記社員のうち「賞与または退職金の制度」かつ「昇給」が適用されている社員 |
今までは、正社員に転換した後の労働条件通知書で「賞与」「昇給」が「有」になっていない場合でも助成金は支給されてきましたが、令和4年10月1日以降に正社員に転換される場合は、これらが「有」になってないと支給されません。
❑変更点3
非正規雇用社員の定義が変更されます。
現行 | 6カ月以上雇用している有期または無期雇用社員 |
改正後 | 賃金の額または計算方法が「正社員と異なる雇用区分の就業規則等」の適用を6カ月以上受けて雇用している有期または無期雇用社員 |
今までは非正規雇用社員の定義があいまいだったのですが、転換前6カ月の有期または無期雇用社員の期間は「正社員と異なる雇用区分の就業規則」が適用されていることが転換の条件となりました。この項目を知らずに、今まで通り、正社員と同じ雇用区分の就業規則を適用したまま転換しても、受給できない可能性があります。
実務上は、同じ就業規則で異なる雇用区分とするのは難しいですので、正規雇用と非正規雇用で就業規則を分けておく、また、正規と非正規の違いが明確にわかる賃金体系を準備する等が必要となります。
助成金についてのご相談はお近くの社会保険労務士まで。もちろん、弊所でも承りますので、お気軽にお問合せください。